2026年4月に、世界思想社から刊行された、西村ユミ先生・熊谷晋一郎先生の編著です。宮坂は、第1章「ケアとは何か」を執筆させていただきました。以下、出版社の運営するサイトに掲載されている、本書「はじめに」からの抜粋です。
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「・・・子どもや高齢者、障害者など、一部の人々だけがケアを必要としているとみなされがちだが、実際は、すべての人々が膨大な人やモノからケアを受け取っている。ケアなしに生きていくことはできないのだ。そこから、ケアは相互に依存しあうことで成り立っているこの社会の前提条件であることが見えてくる。したがってケアは、万人が等しくそれを担う責任とそれを受け取る権利を分けもつべきものである。
しかし現実には、一部の人にケアの責任が集中したり、一部の人が十分なケアを受け取れていなかったりする状況がある。介護や育児などのケアを誰が担うかという課題や、生きづらい思いをしている人たち、病いや障害をもった人々、多様な状態にある人々との共生という課題が顕在化するのはそれゆえである。
ケアが万人に等しく担われ、また受け取られる権利となる基盤をつくるには、ケアの偏在やケアする者/される者という二元論にもとづいたケア観を、別様に転換する必要がある。・・・
本書は、こうしたケアの問いなおしや運動を引き受け、ケアとして何がどのように議論されているのか、ケアが社会的課題といかに関連しているのかをわかりやすく紹介するとともに、ケアを切り口とした新たな議論の展開や実践を示すための試みとして編まれた。」
2024年12月に、医学書院から刊行させていただいた、宮坂による単著の医療倫理テキストです。前著『医療倫理学の方法』と同様に、大学や専門学校で初めて医療倫理を学ぶ初学者や、これまで医療倫理を十分に学んだことのない医療従事者にとっても読みやすいものとなるように心がけました。その一方で、昨今の医療現場での医療倫理の状況に鑑み、「自分たちの意思決定がどのような考え方に基づき、またどのような話し合いをたどって行われたものなのか」を説明できる能力を身につけることを重視しました。
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